2008年6月16日号の『日経ビジネス』に、ビル・エモット氏のインタビューが掲載されています。
要点は以下の通り。
(1)新興国はインフレ対策をせよ
今の経済問題は、貿易黒字国(日中含むアジア、湾岸諸国)が米国債に投資して米国に資金を還流させ、ついに信用バブルがはじけたことに始まる。黒字国の過剰なマネーサプライが世界のインフレを引き起こしている。中国ではインフレが年率8.5%にも達している。
よって新興国、つまり中印露やサウジアラビアなどが通貨の切り上げなどによってインフレ対策をする必要がある。もしこの対策を怠れば、政治問題が浮上するだろう。
(2)サミットに新興国を加えよ
既にG8は機能していない。インフレ問題を協議するには、南アフリカ・インド・中国・サウジアラビア・ブラジルを加えて「G13」とする案もある。また、イタリアやカナダなどの経済規模の小さな国には退場をお願いしてもよい。ただ、基本的にインフレ対策は国内問題であるため、国際会議での解決は難しい側面もある。
中国はインフレにナーバスだが、大幅な政策変更にも非常にナーバスであるため、今年中の政策変更は難しい。北京オリンピック後に変更することも考えられたが、四川大地震が起こった今となっては可能性が低い。
(3)日本は経済システムを軟化し、内需を拡大せよ
日本は2つの問題を抱えている。
1つは、経済システムが硬直化しているため、イノベーションが具現化するのに時間がかかりすぎること。
もう1つは、国内の需要が弱いこと。パートタイムが増えるとお金が企業に移動してしまう。全労働者を包含する方を設け、さらに最低賃金を大幅に引き上げる必要がある。