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今週のThe Economistより  ]

2007.09.06 原発の新たな可能性

2007.10.06 Nuclear power’s new age

原発は怖い、原発はコストが高い、原発はなくすべき・・・

これまで負のイメージを背負い続けてきた原発ですが、そのイメージと将来性が覆されつつあります。

原発はそれほど危険ではない、という点が指摘されているのも興味深いところです。
本稿ではチェルノブイリと比較されていますが、日本国内のみでの研究では、原発事故ではこれまで数人しか死亡していないのに対し、火力発電所はその灰燼により1年に何百人も殺している、とする報告もあります。

しかしながら、原発には火力発電にはないリスクもあります。今後、原発はどうなっていくのでしょうか。Leadersを要約します。

【記事要約】
・1986年の3月に、本誌は『原発の魅力』という記事を載せた。このタイミングはよくなかった。翌月にチェルノブイリ原発事故が起こったのである。その後、原発産業は下火になった。原発産業は、虚偽・隠蔽・浪費の代名詞となってしまった。

・しかし原発が力を取り戻しつつある。その典型がアメリカだ。他にもフィンランドや英国、オーストラリアでも原発を見直す動きが広まっている。ジョン・ハワード豪首相によれば、原発は『不可避』だそうだ。しかし、適切に運営されればこの復興は好ましいが、中には過去の過ちを繰り返そうとしているものも見られる。

・そもそもなぜ原発が見直されるようになったのか?その理由としては、
1) 石油保有国が、敵性国家であったり、不安定な国家であるケースが多い。逆にウランは、カナダやオーストラリアという友好国から輸入できる
2) 建設デザインの向上により、運営コストが大幅に下がってきた。そもそも原発は、建設費用が高いだけで、運営費用は最初から安い。
3) 地球温暖化が叫ばれるにつれ、二酸化炭素排出量が少ない原発が有利になってきた
4) 世論も、アメリカでは2001年は原発賛成が44%だったが、今年は半数を超えた

・企業が恐れているのは、原発の建設は政治的に決定されるため、何百億円という建設コストを払った後に政治的に建設が中止されることである。これは建設側だけではなく投資側も同様なので、投資家や銀行などもまだ乗り気ではない。

・解決の一つは、原発を補助金で建設させるのではなく、炭素税などによって自発的にシフトするようにすることである。確かに世論の浮き沈みは怖いが、それはガスの価格の浮き沈みが怖いのと同様である。

・そもそも原発は思うほどには怖くないかもしれない。国連の発表では、チェルノブイリによる4000人の死者でさえ、中国の炭鉱での事故死者より少ない。無論、世論にも理はある。たとえば核廃棄物の問題、やテロリストが核燃料を狙う危険性などである。国民は、政府と企業がこれらのリスクを最小限にするよう最大限の努力を払っているとみなしたときだけ、原発を支持する。もしそれができないのなら、セカンドチャンスを与える価値はない。

【英語表現】
・byword:決まり文句

・mendacity:ウソ偽り

・profligacy :浪費

・come round:機嫌を直す、正気に返る、意見を変える

・lard the industry with money:その産業を金で塗る


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